【Googleアドマネージャ−】LazyLoadの導入方法(広告収益改善の仕組み)

lazyload導入方法

こんにちは、たくぽんです。

本記事では、

  • GoogleアドマネージャーでLazyLoad(遅延読み込み)を導入・実装方法
  • LazyLoadが広告単価向上につながる理由
  • LazyLoadを導入する時の注意点

などを解説していきます。

LazyLoadとは

LazyLoad(遅延読み込み)とは、画像や広告などを遅れて読み込ませることで、ユーザーがページがスクロールして、画面上に映るタイミングで画像や広告を始めて読み込みを実行します

LazyLoadを導入すると、「画像などの転送量を抑制」できたり、余計な画像や広告を読み込まないことで「ページ表示速度を向上させる」ことが可能です。

Googleアドマネージャーにも、この機能が実装されています。

LazyLoadの導入する流れ

LazyLoadの導入方法はとても簡単です。実際にはGoogleアドマネージャーのheadのソースコードを一行変更するのみになります。

■変更前

googletag.pubads().enableSingleRequest();

■変更後

googletag.pubads().enableLazyLoad();

以上で、実装は完了です。

<script async src="https://securepubads.g.doubleclick.net/tag/js/gpt.js"></script>
<script> window.googletag = window.googletag || {cmd: []}; 
    googletag.cmd.push(function() { 
        googletag.defineSlot('/21629947870/marketing-gorilla/mg_pc_common_sidebar_top', [[300, 250], [336, 280]], 'div-gpt-ad-1581998739387-0').addService(googletag.pubads());
        googletag.pubads().enableLazyLoad();←このコードを変更 
        googletag.enableServices(); 
    }); 
</script>

LazyLoadが単価改善につながる理由

LazyLoadが単価改善につながる理由は以下の2つになります。

  • アクティブビュー率を向上させることで、広告枠単価を上げることが可能
  • ページ表示速度の改善

LazyLoadを実装する1つ目の理由は、ユーザーが実際に広告を見る機会を得たタイミングでリクエストを送りインプレッションを発生させることで、「アクティブビュー率(視認可能率)」を改善し、広告枠のCPM(広告枠単価)を高めることが可能だからです。

それではなぜ、アクティブビュー率の改善が必要なのかをご説明していきます。

アクティブビューとは

アクティブビュー率とは「測定可能なインプレッションの総数のうち、視認可能なインプレッションの割合です。」のことで、 [IAB (Interactive Advertising Bureau) ]では、視認可能なインプレッションの条件を「広告のピクセルの 50% がブラウザ ウィンドウで連続 1 秒間視認可能(動画広告の場合は2秒)」をビューアブルと定義しています。

つまり、実際にユーザーに広告が見られる機会を得たインプレッションを指します。

アクティブビュー率はは、Googleアドセンスなどで使われる用語で、Googleアドマネージャーでは、inView率とも呼びます。

なぜ、アクティブビュー率が重要なのか

それでは、なぜアクティブビュー率(ビューアビリテー)が重要なのでしょうか?

それは、この指標を高めることが広告主・パブリッシャー(メディア)の両者にメリットがあるからです。

まず、広告収益の計算式は以下のようになります。

  • 収益 = IMP(インプレッション数)×CTR(クリック・スルー・レート)×CPC(クリック単価)

上記の通り、収益を向上させるにはインプレッション数を上げる必要がありますが(実際にはページビュー数・広告枠を増やす施策などが必要)、従来のインプレションの定義は「ページが読み込まれたタイミングで、広告が表示された場合」にインプレッション数としてカウントします。

つまり、実際にユーザーが広告を見たかは関係ありません。

※以下の画像では、「広告B」が画面外であるにも関わらずインプレッションが発生してしまう。

従来のインプレッション

例えば、ページがブラウザに読み込まれたタイミングで、画面上に広告がなくても、インプレッションとしてカウントされてしまうため、メディア側は、正しいCPMやCTRが計測できなかったり、インプレッション買付している広告主は無駄な広告費用を払うことになってしまいます。

その他、不正トラフィックを増やして広告収益を上げるなどのアドフラウド問題(広告詐欺、不正な広告)にもつながる可能性があります。

そのため、視認可能なインプレッションの条件を「広告のピクセルの 50% がブラウザ ウィンドウで連続 1 秒間視認可能(動画広告の場合は2秒)」としてインプレッション計測するためにLazyLoadなどの技術が活用されるのです。

■アクティブビューの場合

アクティブビュー

広告主の利益を毀損させないことが収益改善に貢献する

従来のインプレッションの定義では、CPM買付(1,000IMPあたり〇〇円)している広告主は、コンバージョンなどにつながらない無駄なインプレッションにコストを払うことになります。

また、パブリッシャー側(メディア側)に関しても、フッター下などのインプレッション数が多く、CTRが低い広告枠は「悪い広告枠」として判断されるため、広告主が広告出稿を停止して、更に広告単価が下がる場合があります。

上記のような問題を解決するためにも、LazyLoadなどを導入して、無駄にインプレッションを発生させないことが重要になるのです。

②ページ表示速度の改善

LazyLoadを実装すると、ページ読み込み時の無駄な広告リクエストを減らすことができるため、ページの読み込み速度が速くなります。

ページ読み込み速度は、ユーザービリティを向上させるだけでなく、実際には広告単価向上にも繋がります。

過去、ページ速度を改善した月間数千万PVのメディアではページ読み込み速度5秒以上と圧倒的に遅いページを1秒以内に改善したことで、広告収益が50%ページ以上アップしました。

LazyLoadを導入する時の注意点

LazyLoadを導入する際に注意したい点は、 インプレッションの定義が代わるということです。

特に、CPM保証で広告在庫を売っているパブリッシャーは、LazyLoadを導入することで、インプレッションが減少し、売上毀損につながる場合があります。(LazyLaodを導入する際は、SSP・アドネットワーク事業者とのコミュニケーションを忘れないうようにしましょう)

また、インプレッション数が減少するということは、CTRも数値上改善されたように見えるた、過去との数値比較ができなくなります。

LazyLoadを導入する際は、上記の点に注意を払って計画を立ててから実施しましょう。

LazyLoadの導入は簡単です

以上がLazyLoadの導入方法や単価改善する理由です。

LazyLoad自体の実装はとても簡単です。

ただし、メディアによっては売上毀損にもつながる可能性があるため、注意しながら導入しましょう。